TOP > イベントタイポ > スポーツ > オレ流W杯観戦記 「熱闘歌舞伎町2006!!」
オレ流W杯観戦記 「熱闘歌舞伎町2006!!」
スポーツ

どれほどこの日を待ちわびたことだろう。


あの宮城での敗北から四年。我らが日本代表は「神様」ジーコを監督に迎え入れて数々の試練を乗り越えてきた。なかなか勝ちを拾えない波乱の船出からはじまり、他国からのブーイングの嵐の中、劇的な勝利の連続で見事その頂点に輝いたアジアカップ。そしてタイ・バンコクでの無観客試合において獲得した、W杯本大会出場への切符。

思い出すだけで涙が出てきそうになる。ジーコJAPANと共に歩んできた四年間。俺は二十代から三十代、結婚もしてそろそろ大人の分別がついてもよい年齢になってしまったが、ことサッカーに関してだけはまったく大人になれないでいた。あの青いユニフォームを見るとにわかに心臓の鼓動が高まり出し、知らないうちに「バモスニッポン」を口ずさんでいるという有様だった。

実際、W杯開幕の日が来るまではほとんど眠れない日々を過ごしていた。部屋の電気を消しても、中田、中村、三都主らの顔が目蓋の裏にあらわれては消え、どこからかあの「バモスニッポン」が聞こえてきてまったく眠れなくなってしまったのである。あまりに困って神経内科で睡眠剤を処方してもらったほどだ。電車の中で大黒やセルジオ越後の幻覚まで見るようになってしまった。いや、それは実際に大黒やセルジオであったのかもしれないのだが……。


愛読紙はもちろん東スポ。

そしていよいよ決戦当日。当然仕事にはまったく身が入らず、スポーツ新聞片手に友人と携帯で今日の段取りを打ち合わせする。

公開中の映画のDVDがあることも!

定時にタイムカードを押して新宿へ。いつもは怪しげなDVDを販売している露店も今日だけはサッカー関連の商品で賑わっている。

歌舞伎町コマ劇場前

試合開始まであと三時間。さすがにまだ人は少ない。

電話中。

到着の遅れている友人に携帯で連絡を。

みんな楽しそう(顔出し了承済み)。

束の間、同志たちとエール交換をする。

人が徐々に増えて行く。



友人到着。

ようやく友人到着。

ドンドンドン。

まだ時間があったのでゲーセンで「太鼓の達人」を。

マツケンサンバで「バモスニッポン」を叫びながら。

気合いの連打でドイツに熱い思いを送る。

と、ここで問題が発生した。歌舞伎町コマ劇場前の広場ではサッカー日本代表のパブリックビューを行わないことが判明したのだ。何たる見通しの甘さ!

広場は大ブーイング。

俺と友人は急いで近くのサッカーバーへ。

超満員。


モニターが遠くて誰が誰だかわからない。

すでに試合は始まっていたが入場には成功した。さっそく腰を下ろして祈るような気持ちで戦況を見守る。頼むぞ日本!

そして前半26分……。

会場大盛り上がり。

ついに歓喜の瞬間が!

玉手も万歳。

日本の先制ゴール! やったー!

会場内は悲鳴の連続。

しかし前半終了、後半開始と時間が進むにつれて次第に雲行きが怪しくなっていく。

三都主の顔が切ない。

ビールの飲み過ぎでトイレでゲロ吐いている間に日本立て続けの3失点! そのまま試合終了! ロビーで頭を抱えてうずくまる俺。そして外に出てみると……。

気持ちはわからないでもない。

日本惨敗のショックで若者たちがやけくそのモッシュ&ダイブをはじめ出した! このままでは歌舞伎町が無法地帯と化してしまう。石原都知事の浄化計画を邪魔する連中はこの俺が許さん!

がんばれ玉手!

モッシュ&ダイブの嵐をくぐり抜け暴動の中心へとむかう。

本気でビビってます。

ならず者たちに囲まれた!

若者たちのパワーに圧倒されています。

羽交い締めにされ袋だたきに。

こっちもやけくそです。

三十路のおっさん舐めるなよ! 長渕キックじゃ!

マジ蹴りです。

長渕キック! 長渕キック! 長渕キック!

急に正気に戻りました。

さあ、お前ら、そろそろやんちゃは終わりにしようぜ!

日本の未来は明るい。

「わかりました、家帰りまーす!」と意外と素直な若者たち。

おやすみなさい……。

こうして歌舞伎町の平和は守られたのであった。

取材・文/玉手秀明
トラックバック

このエントリーのトラックバックURL: http://magtypo.com/MT/mt-tb.cgi/36

コメントを投稿

コメントプレビュー
  ここにコメントのプレビューが表示されます。
※Opera、MacIE ではプレビュー出来ません。
 
 
 
Copyright(C) 2005-2006 MAGAZINETYPO ALL RIGHT RESEREVED.