タマ父のわくわく動物ランド「我ら永遠不滅の父子なり」旭山動物園編
動物

人生に必要なことは、すべて父親の書棚から学んだ。書棚と言っても、そこに置かれていたのは漫画ばかりであったが。

当時、絶頂期を迎えていた週刊少年ジャンプの主要な作家の作品(コブラや北斗の拳、シティーハンター、アラレちゃんからドラゴンボール)は勿論、手塚治虫や藤子不二雄、ちばあきおや山上たつひこ、白土三平、池上遼一、さいとうたかを、他にも小池一夫原作の漫画等々。自分が恐ろしく早熟で小生意気なガキになってしまったのは、間違いなく小学校低学年で「カムイ伝」や「実験人形ダミー・オスカー」や「男組」や「影狩り」や「喜劇新思想大系」を読んでしまったからであり、そこからさらにいろいろと経験を積んで成熟した大人になっていればそれも報われただろうが、基本的にいまの自分は当時の自分とそれほど変わってはいない。これはほとんどトラウマと言ってもいいのではないかと思う。トラウマと言えば父親と自分、友人の三人で「食人族」だったか「食人帝国」のビデオを見た記憶、あれもまた異様な光景として網膜の裏に焼きついて離れない。こんな幼少期を送ってまともな大人になどなれるはずがない。身を持って証明している。

さて、そんなお粗末な自分史をこの場で語らざるを得なかったのには訳があって、先日、実家から一通の封書が届いたからである。封書と言ってもその大きさはかなりのもので、中にアルバムでも入っているのではないかと思いつつ封を開けてみたら、実際にアルバムと十枚超の手紙が入っていたので驚いた。

秀明、元気ですか。お母さんです。強い風が吹く毎に竜巻のことが頭をよぎります(※2006年11月、北海道佐呂間町で国内最大強度の竜巻が発生し9名の死者が出た)。これからは地震に加えて、心配事が増えたようです。 釧路はまだ雪は降っていません。18日にクシロバスの「旭山動物園バスツアー」に参加しました。発掘の仕事(※母親はここしばらく遺跡発掘の仕事をしていたが、先日、発掘が終了して専業主婦に復帰した)を終えてぼーっとしている身には良い刺激になりました。以下はバスツアーの話です。


タマ父見参!

朝5時40分出発。途中、セブンイレブンでおにぎり3個を昼食用に買い、文苑バスセンターまで。全120名余。バス4台。6時10分出発。バス中でお父さんがおにぎりを車の中に忘れてきたことが発覚。写真は何度目かのトイレタイム。

到着

昼に旭山動物園到着。写真は正門です。

ペンギン館

最初にペンギン館に行きました。

ペンギン君です

デジカメのシャッターが遅くてなかなかうまく写りません。ペンギン君たちは泳ぐのが速すぎです。

ペンギン館ドーム内

ドームの中、もっとゆっくり見ていたいのに、物凄い混雑。図々しく居座らないとなかなか見えません。フラッシュ禁止と係の人が言っているのにきかない人がいました。お父さんと「困ったもんだね……」と言い合いました。

アザラシ君です

アザラシ館です。ゆらゆらと下からアザラシ君があらわれました。上からもきます。とても面白かったです。

タマ父やや離れて

人がいっぱいでお父さんは少し離れて見ています。

昼食タイム

昼食です。食券を買ってジンギスカン唐揚げを。半分残しちゃったのでホテルの夜のおやつ用に持っていくことにしました。

シロクマ館

シロクマ館。すごい迫力ですがなかなか前で見られません。ここでもフラッシュをたく人たちが。シロクマが失明するかもしれないので、と係の人が言っているのに……。

ヒョウ館

ヒョウ館です。いろんな角度から見られて面白かったです。

オラウータン館

オラウータン館です。

オラウータン君

間違ってフラッシュをたいてしまった! 係の人に睨まれちゃった……。

タマ父もオラウータンに興味津々

ガラスに蜂蜜を塗ると近くにきてくれるそうですが、終わった後だったので近くにはきてくれませんでした。後はおみやげを買ったりトイレの長い行列に並んだりして時間が過ぎていきました。

長くなりましたがこれで「旭山動物園バスツアー」の話はお終いです。インフルエンザが流行っているので予防接種を受けておくように。では。

雪景色

写真に写る父親の姿を見つめながら、これは未来の自分の姿ではないかと錯覚をした。怖いぐらい似ていた。まるで自分が旭山動物園に行ったような気分にすらなってしまった。アルバムを閉じ、煙草に火をつけ、ぼんやりと天井を眺めていると、昔読んだとある漫画の一場面が浮かんできた。

川は海に注ぎて波となる
大きなうねりの波
小さなうねりの波
寄せてはかえし絶ゆることはない
人の生命もこの波に同じく
生まれては生きて死んではまた生まれる
ほどなく父の五体はもの言わぬ屍となろう
だが父の生命は波に同じく来世という岩頭に向いて
また生れ変るべくうねっていく
五体死すとも父の生命は不滅なのだ
おまえの生命も然り
我らの生命は絶ゆることなく永遠に不滅なのだ
皮破るるとも血が噴くともうろたえるな
父の五体倒るるもひるむな
父の眼閉じらるるとも
父の口ひらかぬともおそるるな
生れ変りたる次の世でも父は父
次の次の世でも我が子はおまえぞッ
わしらは永遠に不滅の父と子なり

< 『子連れ狼 最終話「腕」』 より>



千春のふるさと


文/玉手秀明

タマ坊のわくわく動物ランド「魚だらけの水泳大会」海遊館編
動物

もう耐えられない、と女は言った。

あんたの体のあちこちから、その手、その足、頭の上から下まで全部、魚が腐ったような臭いがするの。つまりあんたの全身は、どぎつい魚の腐敗臭にまみれているのよ。

そう言って女は部屋を出て行った。初めての女だった。淡いルージュがよく似合う女だった。

爾来、その言葉が頭から離れないでいる。俺は北海道釧路市、港町の生まれである。幼少から魚ばかり食べて生きてきた。昨日の夕食が秋刀魚の塩焼きなら、次の日は鮭の塩焼き。そんなのは当たり前。東京に出てきて、魚の値段のあまりの高さに目を丸くした。当時の俺は、新宿駅の構内で迷子になるような青二才だった。青二才の「二才」とは、二才魚(稚魚)のことを意味しているのだった。

夜中になると洗面所の鏡の前に立って、レモン汁で全身を隈なくマッサージする。「こうすれば魚独特の臭みを抜くことができます」。テレビの料理番組の先生が言っていた。いま思うとバカバカしいが、俺は本気で自分が魚臭いと信じていたのだ。女の言葉は、皮肉まじりの比喩だった。自分が一番嫌いな生魚の臭いと同じくらい、俺と一緒にいることが耐えられなくなったのだと。

実はいまでもその習慣は続いている。わかっていても、やめられないのだ。深夜、妻が寝静まるのを待ってから、やおらむっくりと起き上がって、洗面所の前で裸になる。片手には半分に切ったレモン。それを握り潰しながら、胸から腹、脇の下へとレモン汁を擦りこんでいくのだ……。

そういえば何年も魚を食べていなかった。食べると、臭いがうつるのではないかと思っていたからだ。鮮魚店の前を通ることさえ避けていた。町中で「魚」という言葉を聞くと不意に吐き気を催すこともあった。鏡の前でレモン汁を全身に擦りこみながら俺は思う。もう終わりにした方がいいのではないかと。苦い思い出などきれいさっぱり忘れ去って、これからの人生を気楽に過ごしていった方がいいのではないかと。



海遊館です。

というわけで世界最大級の水族館、大阪にある「海遊館」へとやってきました! いろんなお魚さんが見れるというので入る前からワクワクです!

アクアゲート。

海遊館は見学コースが決まっています。まず最初はトンネル型の「アクアゲート」をくぐり抜けてエスカレーターで建物の一番上まで上がります。

エイ。

頭上にエイのような生き物が! まるで空を飛んでいるようです! 神秘的ですね!

凄い人。

最上階。凄い混雑です。

ペンギン。

ペンギンです。檻が汚れていますね!

哀愁を感じる。



イルカ。

イルカさんです。水を飲んでいます。

きれいだなあ。

水槽があらわれました。きれいだなあ……。

エイ。



魚。



人間。



マンボウ。

マンボウがいました!

不気味。

近寄ってきました。よく見ると怖いですね!

ジンベエザメ。

海遊館の顔、世界最大の魚と呼ばれるジンベエザメの水槽にやってきました。この大きさでまだ子どもなんだって!

正面から。



危ない!

危ない! 水槽を掃除するお兄さんがジンベエザメに食べられちゃう!

回避。

回避しました。

小魚。



カニ。



クラゲ。

最後は「ふあふあクラゲ館」で幻想の世界へ。

幻想的。



とてもキレイですね。



美しいですね。



おみやげ。

来館記念に海遊館ショップでおみやげを。とても楽しいひとときでした。



取材・文/玉手秀明

タマ坊のわくわく動物ランド「動物は爆発だ!」多摩動物公園編
動物

作家深沢七郎先生は徳間書店刊『人間滅亡の唄』の中の一編「自伝ところどころ」で以下のように述べています。

屁をひるということは悪事を働いたのではないけれど、下劣な行為のように思われるらしい。が、私はそれ程タイしたことではないと思っている。屁は生理作用で胎内に発生して放出されるもので、人間が生まれることも屁と同じように生理作用で母親の胎内に発生して放出されるのだと思う。(中略)人間は誰でも屁と同じように生まれたのだと思う。生まれたことなどタイしたことではないと思っている。

深沢先生はこのように述べた後、人生も、はては死ぬこともまたタイしたことではないという意味の話をされていくわけですが、この深沢先生の考え方をいかにも現代的な冷笑主義と安易に捉えてはいけないのは、先生の残した作品群とその生き方を追えばわかること、といってもあまり長くなってしまうといまこの文章をご覧になっている方々の興味を大いに損ないかねる事態になりそうなので、それはそれ、これはこれ、なぜ今回、僕が動物園をテーマに取材をしたのかというと、この深沢先生の思想に少しでも近づく為の「修練の一環」としての意味合いが大きかった、ということをみなさんに知っていただきたいと思っています。


我々には動物をサポートする義務がある


人間は考える葦である、と言ったのはフランスの哲学者であり数学者でもあったパスカルで、人間は大いなる自然の一部分に過ぎないが、思考することによりその存在は崇高なものとなるとの認識を後の世に広めたのですが、逆にまた人間は、思考することにより苦しみ、悩み、あれこれと余計なことをしでかしてしまうというまことに厄介な生き物だといえるとも思います。もしかして人間は知性など持たない方がよかったのではないだろうか。考えることなどできない方がよっぽど幸せだったのではないだろうか。

といっても人間は考えることを止めることなどできないし、いつか必ず訪れる死というものを完全に思考の枠外へと追い出すこともできません。だからこそ、僕は動物園に行ってみたかったのです。死という概念を持たない彼ら(無論、動物たちのことです)の姿を目に焼きつけ、その楽天ぶりを見習いつつも、人間として生まれた自分にあくまで前向きでいようと。死を思うことのできるこの身を心の底から受け入れようではないかと。薄っぺらいニヒリズムはびこる昨今、「動物園」という数多の生命がひしめく場所で、自分の命、はては人間の命にまで深く思考を掘り下げてみようと決意をした次第です。それでは現場で撮った写真と共に我が渾身のリポートをご覧になって下さい。


巨大な象のオブジェがあなたを迎える

多摩動物公園です。ゴールデンウィークなので人が一杯です。

入って少し歩いた場所に変な生き物がいました。寝ていました。

入って少し歩いた場所に変な生き物がいました。寝ていました。

外で一匹だけ草を食べていました。黒と白のコントラストが綺麗と言えば綺麗ですね。

外で一匹だけ草を食べていました。黒と白のコントラストが綺麗と言えば綺麗ですね。

襲われたら怖そう

サイを発見です。鎧を着ているみたいで格好良かったです。

まるで競馬場か競輪場の食堂のよう

お腹が減ったので昼食です。おでんや豚汁などもあってバラエティー豊かです。

客に対する餌付け

かみさんと一緒に焼そばとポテトを食べました。両方まずかったです。

暑くなってきたのでジャージを脱ぎました。象さんを発見です。

暑くなってきたのでジャージを脱ぎました。象さんを発見です。

草を食べています。

草を食べています。

面白い看板を見つけました。




カンガルーです。みんな寝ています。

カンガルーです。みんな寝ています。

安らかな寝顔。

安らかな寝顔ですね。

キリンさんを発見です。

キリンさんを発見です。

草を食べています。

草を食べています。

ライオンです。寝ています。

ライオンです。寝ています。

本当はバスに乗って見るのですが混雑していたので遠くから。

本当はバスに乗って見るのですが混雑していたので遠くから。




猫のような豹のようなかわいい生き物が。何かイベントがあるというのでかみさんと一緒に待ち続けてみることにしました。

猫のような豹のようなかわいい生き物が。何かイベントがあるというのでかみさんと一緒に待ち続けてみることにしました。

おじさんが登場です。これから猫のような豹のような生き物に餌付けをすると言っています。

おじさんが登場です。これから猫のような豹のような生き物に餌付けをすると言っています。

猫のような豹のような生き物はジャンプ力が凄いそうで、檻の上からこの肉を吊るすとどうなるか見てみましょう、とおじさんは半目で熱弁。

猫のような豹のような生き物はジャンプ力が凄いそうで、檻の上からこの肉を吊るすとどうなるか見てみましょう、とおじさんは半目で熱弁。

観衆もおじさんと生肉に興味津々です。

観衆もおじさんと生肉に興味津々です。

おじさんの持つバケツにはグロテスクな肉片が。




おじさんが生肉を持って檻の上にのぼっていきます。

おじさんが生肉を持って檻の上にのぼっていきます。

生肉を発見した猫のような豹のような生き物。

生肉を発見した猫のような豹のような生き物。

ジャンプした!

ジャンプした!


唐突ですが今回のリポートはこれで終了です。理由はデジカメの電池が切れたからです。

次回はいま話題の旭山動物園に行く予定です。みなさんさようなら。


取材・文/玉手秀明

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